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DVD:映画『紅の豚』

GWですから、キッズ向け映画のレビューを! なんて思ったわけではありません。
言わずと知れた宮崎駿監督の名作『紅の豚』。

紅の豚紅の豚
(2002/03/29)
森山周一郎、岡村明美 他

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キッズ向け? とんでもない、豚は大人の物語です。


「飛ばねぇ豚はただの豚だ」

「アラバマのお袋にいい土産ができたぜ」

「ここではあなたのお国より、もうちょっと人生が複雑なの」

「私、あなたのそういうバカっぽいところ、好きよ」

「あ、紅い飛行機」

 

などなどの数々の名セリフ(なんだかおかしいのも交じってますが:笑)に彩られたハードボイルドな物語。何度見ても見あきることのない、文字通りの不朽の名作です。


宮崎駿監督が得意な「空飛ぶ乗り物」「なんともおいしそうな食事シーン」のほかに「この声で四十年」の森山周一郎さん、個人的に尊敬してやまない加藤登紀子、意外とはまり役のピッコロ社ののおやじ・桂三枝、(普段は攻機のバトーさんにしか絶対に聞こえないけど)ここでは”セオリー通り”の大塚明夫さん、あとは「水泳教室の子供たち」の熱演などなどで、ほんとに楽しめる作品となっています。

ジブリは声優さんに本職ではない有名人さんをもってきてしまうので、時にそれが批判にさらされることがありますが、この「紅の豚」は、なかなかのキャスティングだと思います。特に、おときさんの演じるマダム・ジーナは…もうこの人以外のキャスティングは考えられません。言うまでもなくテーマ曲でもある「さくらんぼの実る頃」「時には昔の話を」も彼女の作品です。

「紅の豚」は、ただ面白いというだけではありません。反戦思想だとか、人間観だとか、いろいろ小難しく考える必要はない思いますが、そこここにちりばめられた”世界観”に、観客は完全にやられてしまうのでした。

最近のジブリは何かあざとすぎる感じがしますが、この頃(1992年)の作品は、自然にジブリ世界にはまっていくことのできる余裕がありました。おそらくそこには、宮崎監督自身の”夢”とか”想い”が、うまいバランスで収まっているのだと思います。ある意味、創作の自由があったというか。もちろんそれを実現させる、技術と熱意とスタッフがいてこそ、なのですが。

ジブリの世界というのは、『風の谷のナウシカ』で完成されていると、私は思っています。その後の多くの作品が、ナウシカで描かれた世界の枠内にはまっている。でも、この『紅の豚』は、どの作品とも違う傾向がたくさん含まれています。だから、ジブリ作品の中でもとても特別なものであるような気がします。

ちなみに、仏語版のポルコはジャン・レノが演じています。大分雰囲気が違いますが、結構楽しいので一度仏語でもお楽しみくださいませ。

| 時々、まったりと映画鑑賞(DVD) | 12:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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